おかいものクマとおともだち２

出会いと別れを経験して、クマたちはまた　大きくなりました

コートクマとレインコートクマのまえに　とつぜんあらわれた、ふくろと　おおきなはこ。

「なになに、これなあに！？」

ガサガサ、ごそごそ。　「あれれ？」　「なんだなんだ？」

「ぷはあ〜、くるしかった。　ぼく、フリースクマだよ！　よろしくね」　「ひゃあ、びっくりした〜」

がたがたっ。　おどろきがおさまらないうちに、こんどは　はこが‥‥

ぽんっ！　「ぼく、サッカークマだよ！」　「きゃっ、びっくりした！」

あっというまに　なかよくなってしまいました。

「このはこ　おおきいね」　「みんなで　はいって　あそべるね」

ところが、フリースクマは　なんだかさびしそうです。

「ごめんね。　ぼく、みんなと　さよならしないといけないんだ‥‥」

「えっ、どうして！？」

「ぼく、ほんとうは　ともともさんちにいくクマなんだ」

「ともともさん、　ぼくのことを　とってもたのしみに　まってくれてるんだ」

「そうか‥‥じゃあ　いかないといけないね」

「でも、おわかれするの　さびしいよ」

「ごめんね。　みんなのことは　ぜったいわすれないよ」

「さようなら、げんきでね」

「みんなも　げんきでね」

フリースクマは　あるきだしました。

なんども、なんども　ふりかえりながら‥‥

とうとう、フリースクマのすがたは　みえなくなってしまいました。

「ああ、いっちゃった‥‥」

それから、なんにちも　なんにちも　たちました。

「フリースクマくん　どうしてるかな」

「ともともさんちで　げんきにしてるかな」

「また　あいたいよね」

とおくにいってしまった　ともだちのことを　よく　おはなししています。

そんなクマたちのところへ　ふしぎな　はこが‥‥

「なんだろう、わくわく」

ぱかっ！　「きゃあっ！」

「あ〜、せまかった」

「あれ！？　きみは　ともともさんちへいった　フリースクマくん！？」

「ぼくは　ちがうクマだよ。　みんながさびしがってるってきいて、なかまにいれてもらおうって　おもったんだ」

「じゃあ、ずっと　うちにいられるの！？　やったあ」

「でも、ともともさんちのフリースクマくんは　どうしてるの？」

「とっても　かわいがってもらって、すごくげんきにしているよ」

あたらしい　なかまがふえて、きょうもたのしそうなクマたち。

だけど、いまでも　ともともさんちにいったクマのことを　よくおはなししているのです。

2002/08/29